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掲載開始日:2019年7月25日更新日:2022年7月26日

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令和4年度第1回入札・契約監視委員会の議事概要

開催日時

令和4年7月11日(月曜)

午後1時30分から午後3時30分まで

会場

宮崎県庁防災庁舎51号室

出席委員

岩浦厚信委員(建築士)

落合雅子委員(税理士)

髙妻和寛委員(公認会計士)

鈴木祥広委員(宮崎大学工学部教授)

土井裕子委員(建築士)

永友郁子委員(弁護士)

50音順、敬称省略

議題

  • (1)報告事項
    令和3年度競争入札・契約結果の状況について
  • (2)審議事項
    建設工事及び業務委託(抽出事案)に係る入札・契約手続等について
  • (3)その他
    入札関連制度や建設工事関連のトピックスについて

意見等要旨

(1)報告事項について

令和3年度競争入札・契約結果の状況について

  • (委員)令和3年度の建設工事、業務委託双方の入札契約において、西臼杵地区・東臼杵地区は県全体の入札・契約件数に占める割合が大きい。継続的に大きな工事をしているのか。
  • (県)おそらく、県北地域はまだまだ整備が必要な道路が多く、また山間部も多いため災害工事が多い等の理由があり、割合が大きい状況があるかと思われる。
  • (委員)私も西臼杵地区・東臼杵地区は工事が多いという印象をもっている。確かに、県北地域は山間部が多く、最近では急激な雨による土砂災害が多いが、県北地域を重点的に整備するという方針のようなものがあるのか。
  • (県)県では、県土全体の均衡ある発展という視点から県内満遍なく公共工事に取り組んでいるが、地形的特徴ということで、工事件数が県北に偏る傾向があると思われる。

(2)審議事項について

建設工事及び業務委託(抽出事案)に係る入札・契約手続等について

事案1[建設工事・一般競争入札]令和3年度地域連携2-2-1号国道447号真幸工区(仮称)トンネル工事(1工区)(小林土木事務所)
  • (委員)この工事は約43億円の非常に大きな工事であり、県をあげての建設工事と認識している。各事業者の入札額の差が5万円という僅差に収まっているが、他の工事でもこのようなことがあるか。
  • (県)今回の工事は全国の事例の中でも大規模な工事で、全国レベルの建設業者が入札に参加している。全国レベルの建設業者ということで、積算能力が非常に高く、正確な積算をした結果、僅差となっている状況である。他の一般的な工法の工事においても、積算は高い精度で行なっている状況と認識している。
  • (委員)予定価格が約51億円であるが、入札された金額との差が大きいのは予定価格が高かったということか。
  • (県)予定価格は、発注機関が積算して算出した価格である。予定価格に対して調査基準価格は、これを下回った場合は低入札価格調査を行うこととなる価格であり、一般工事でいうところの「最低制限価格に相当する価格」になる。調査基準価格である約47億2,800万円は、予定価格の約51億円の約92%程度となっており、通常、入札参加者は、この調査基準価格に対して下回らないように応札する状況がある。その結果、落札価格は予定価格より低く、調査基準価格を上回って、47億2,893万1,240円となっている。
  • (委員)想定したよりも地盤が軟弱である等、工事中に当初よりも非常に難しい事業となることが判明し、この予定価格が無理な設定だというようなことが分かった場合、工事はどのように遂行されるのか。
  • (県)非常に軟弱な地盤を掘っていくため、現地に対応できる工法で積算しているが、現場の状況で想定以上の対応が必要となった場合は、専門家の意見を伺い、工法を変更し、その増額分は変更契約することとなる。
  • (委員)資料18ページにWTO(政府調達案件)適用と書いてあるが、30ページの資料では非該当となっている点と、座長の発言にもあったが、私も入札金額を見ると、積算した割には差が僅差であるのはいかがなものかなと思っている。しかも今回は第1工区で、今後継続されるものであるが、今後も、同じJVを入札に参加させる予定となっているか。
  • (県)WTO(政府調達案件)適用の該当・非該当については、後ほど調べて回答する。
  • (委員)入札は電子入札か。
  • (県)電子入札である。
  • (委員)これはまだ第1工区だが、第2工区の時もこのように僅差となる状況があり得るのか。第2工区は、第1工区とは違う業者が落札し得るのか。
  • (県)今回入札時に、参加企業の積算内訳を提出してもらっているが、単価等については公表されているものがほとんどであるため、発注機関で積算した内容と同程度の積算をしている状況となっている。入札に関しては、同額の入札となった場合にはくじを行うこととしている。入札額が僅差であるのは、調査基準価格を下回らないように、かつ応札者の中での最低価格で入札する必要があり、その範囲の読み合いの中で差が小さくなっていると思われる。
  • (委員)第1工区の業者に、第2工区のプライオリティはないということか。
  • (県)第2工区の入札には第1工区の入札結果は全く関係なく、一からの競争入札となる。
  • (委員)電子くじに該当するという点について、詳しく教えてほしい。
  • (県)総合評価落札方式では、金額と技術力の2点を評価しており、その評価値が全く同じ数字になるケースは少ないが、一般競争入札の価格競争型の時には同額での入札が考えられる。同額入札の際は、電子くじにより落札者を決定していることから、電子くじ該当と記載している。
  • (委員)WTO(政府調達案件)というのは、海外の業者が入らなかったら非該当ということか。
  • (県)先ほども質問をいただいたWTO(政府調達案件)非該当は選択の誤りで、該当が正しい記載となる。電子入札システムの画面において、応札者にこの入札工事がWTO(政府調達案件)に該当するかどうかを画面上で表示したものであり、入札手続に問題が生じるものではない。入札手続に影響はないが、今後誤りがないようにしてまいりたい。
事案2[建設工事・条件付一般競争入札(総合評価)]令和3年度防安公安第40-2-2-1号県道元狩倉日南線飫肥工区城之下橋側道橋下部工工事(日南土木事務所)
  • (委員)1回目の入札は入札書比較価格を超えていたが、その他の基準は満たしていることが開示されている。入札価格の範囲が推定されてしまう印象を受けたので、2回目は入札せず、そのまま契約をするという方法はなかったのか。また落札者が、1回目と2回目の入札の差額をどのように調整したかを教えていただきたい。
  • (県)初回の入札で落札候補者が決定しない場合には2回目の入札をするという県のルールがあり、全者が予定価格を超えた場合は、そのルールに従うことになる。2回目の差額の調整については把握していない。
  • (委員)応札者の積算の内容は開示されないのか。
  • (県)請負代金内訳書は、落札決定後に出してもらう。1回目と2回目の差額については、1回目の入札の時点では請負代金内訳書を提出してもらっていないため、差額の内容やその後の調整については把握はできていない状況である。
  • (委員)この事案については、一者しか参加業者がいなかったため、1回目入札の後に、入札時の結果を当該事業者にお知らせし、当該事業者は1回目の入札結果を踏まえて2回目の入札に参加しているが、もし二者業者が参加して、入札書比較価格以下を含む3つの評価など条件を満たしていれば、満たしている業者が1回目で決定されるということでいいか。
  • (県)その理解でよい。入札参加者が自分のところ一者だけという状況は、入札が終わるまで分からないようになっている。
事案3[建設工事・条件付一般競争入札(総合評価以外)]令和3年度一般水環第1-1号日向灘海域地区日向灘海域漁場表層型浮魚礁(うみさち7号)設置工事(漁業管理課)
  • (委員)この工事は非常にめずらしい工事で、適切な価格設定はなく、見積もりで積算したということになるのか。積算は難しくないのか。
  • (県)本県では、平成6年から14回、表層型浮魚礁を設置している。表層型浮魚礁は10年で更新しており、現在、日向灘沖合に4基稼働している。積算については、いわゆる経費や、船舶の回航費などは、国が定めている基準書で積算をしているが、個々の歩掛については事例も少ないため、見積もりを徴収して予定価格を算出している。
  • (委員)14回の設置実績では、同じような一者入札だったのか、また、この事案でも一者しか入札がないが入札に参加できる資格のある業者は国内にどれくらいあるのか。
  • (県)10年ほどさかのぼって調べたところ、今回も含めて4回ほど今回落札した業者一社が応札しており、過去の落札率は平均で95%となっている。そのほか2回の入札は、今回の落札業者と別のもう一社が応札している。今回設定した入札参加資格を持つ業者は、当課調べによると全国で17社ある。
事案4[業務委託・指名競争入札]令和2年度堰堤改良第02-A号立花ダム係船設備改良設計業務(西都土木事務所)
  • (委員)入札開始前に10者すべてに見積もりをとっているが、その時点では誰が入札に参加するかは各業者は知っているのか。
  • (県)誰が参加しているのかは知らない状況である。
  • (委員)事案1では、約43億の工事でそれぞれの入札額の差が5万円の僅差だったが、今回の事案では各業者100何十万円の差があった。この大きな差は、当初の見積もりに差があったので、入札結果も同じように差が出たということでいいか。
  • (県)10者に見積もりを依頼し、10者の平均値に最も近い歩掛を採用して積算している。10者の見積もりの回答は、金額は様々であり事案1のような近似差ではない。
  • (委員)この事案については入札業者が県外業者で、県内業者には実績のある業者がなかったということだが、県内の実績のない事業者を育成するという考えもあると思うがいかがか。
  • (県)県内企業の育成や技術力向上については、県外企業と県内企業のJVによる試行的な発注を通して、県内企業に技術力を伸ばしてもらう取組を現在進めており、これらの取組を通じて力をつけていただければと考えている。
審議事案1~4以外の意見
  • (委員)メディアで、2000年頃から公共工事は安ければいいような風潮になってきて困ったものだという意見を聞いたが、同感である。建設工事の落札率が令和3年度は92.4%まで伸びており、企業側としてはいい方向と思う。事業者は、経審の点数を上げるために様々な取組をしており、そのたびにコストが増している状況にある。企業を見ている側としては、落札率を適正にしてほしいと願っている。
  • (県)公共工事の品質を確保するためにも、ダンピング防止をしっかり図り、適正な利潤を確保していただくように、取り組んでまいりたい。
書面審議(事案5から事案10)
事案5

建設工事・条件付一般競争入札(総合評価)

令和3年度2道路災第148-7号国道219号木之口工区道路災害復旧工事(その2)【西都土木事務所】

事案6

建設工事・条件付一般競争入札(総合評価)

令和3年度交建防安第40-93-2号板上曽木線三椪工区道路改良工事【延岡土木事務所】

事案7

建設工事・随意契約

令和3年度3河川災第132号木脇川河川災害復旧工事【高岡土木事務所】

事案8

建設工事・随意契約

令和3年度3道路災第159号浦城東海線道路災害復旧工事【延岡土木事務所】

事案9

業務委託・指名競争入札

令和3年度ダム情報第06-A号渡川ダム管理用制御処理設備等設計業務【日向土木事務所】

事案10

業務委託・随意契約

令和3年度第3053-ア-B-号新宮崎県体育館建設工事監理業務委託【営繕課】

 

上記事案5~10については書面審議ということで、事前に委員へ資料による説明をしており、追加の質問がないことを確認し、審議事項については上記のとおりとする。

その他

入札関連制度や建設工事関連のトピックスについて

  • (委員)週休2日工事の取組について、昔は土木工事は冬に集中していて、農業の裏作の仕事として農家の人が従事する構造であった。現在も、下請けには常用雇用でない日々雇用の人もいると思うがこれらの人への手当はどのように考えているか。
  • (県)工事が秋頃に集中する傾向は今でも少しはあるが、第1四半期から平準化する取組を進めている。週休2日により日給の方の実質賃金が下がることについては、建設業の業界としてはなるべく月給制に変えていく流れであり、仮に本人の希望で日給をそのまま続けたいという場合は、年間の収入が変わらないような取組を進めていると聞いている。
  • (委員)現場で作業に当たる方々が、モチベーションを持って、しっかり休んで仕事ができることは、公共事業の品質の確保にもつながるので、建設工事現場での働き方改革を進めてほしい。また、宮崎では建設工事従事者が高齢化していて、さらに若者が建設事業関連の仕事に残ってくれないという問題がある。学生からは、休みが2日とはいっても続けて2日でないと友だちと遊べないという意見もでているので、建設工事でも週休2日制度を進めて、宮崎県の建設事業の発展や生産性の向上につながることを期待したい。

 

 

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