宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

Jajaバックナンバー

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東国原英夫宮崎県知事

私のめざす宮崎の改革は、
県民の皆さんの暮らし感が、
あきらかに向上することなんです。

知事に就任直後から、さまざまな機会をとらえて宮崎のPRをしてこられました。知事から見て、宮崎は変わったとお感じですか。

東国原:はい、と言いたいところですが、ぼくにはまだそれほど変化は見えていないように思います。可視的な部分でいいますと、地鶏やマンゴーが売れているとか、県庁に多数の観光客がいらっしゃるようになったとか、そういう部分は変わったと言えるのでしょうけど、本質的にはまだまだ、これからではないでしょうか。

旅行代理店が県庁ツアーを組むなど、県庁が観光地になっていますし、飛行機の搭乗率がアップしたり、東京のアンテナショップ「KONNE新宿みやざき館」の売上げが数倍になったりと、非常に活気があるように見えますが。

東国原:県庁でもなんでも、売れるものは売るぞという姿勢は全国に伝わったのではないでしょうか(笑)。おかげさまで特産品も好評をいただいているようです。景気というくらいで、「気」の問題でもありますので、これをきっかけにして、宮崎全体の景況感が良くなればと思っています。
一方で、私のめざす宮崎の改革は、県民の皆さんの暮らし感が、あきらかに向上することなんです。それは経済も政治も、医療や福祉、娯楽なども含めて、いろいろな分野で全体として向上して、
「宮崎は元気になったね」「暮らしやすくなったね」と感じていただけるようになること。そして、宮崎に住むことに誇りを感じてもらえるようになることです。そういう意味では、たしかに良い兆しはたくさん出てきていますけど、まだ今の段階で、何かが達成できたとか変わったとかは、言えないのじゃないかなと思っています。

観光のキーワードは「おもてなし日本一」

観光振興の取り組みとして「おもてなし日本一」を掲げておられます。

東国原:「おもてなしの心」を県民のみなさんが意識しないといけないと思います。まずは「ごみ拾い」からはじめるとか。ごみの落ちてない県は観光地として魅力的ですからね。
県内の観光地で感じることは、接客や観光メニューの整備も含めて、たくさんの人をお迎えするのに慣れていないといいますか、どうも他県の成熟した観光地と比較すると、もの足りないところがあります。そういった改善をしながら、各市町村にもどんなものでもいいですからひとつずつ、「おもてなし事業」を新たな視点から創造していただきたいと考えています。

宮崎独自の観光資源として、神話に注目されていますね。どのような展開をお考えですか。

東国原:古事記や日本書紀の日向神話は、宮崎の財産です。これは他のどこにもありません。宮崎は日本の発祥の地なのですから、胸を張ってアピールしていきたいと思っています。具体的には、まず高千穂と青島を、ハード面も含めて神話の里として再構築していくことがテーマです。青島エリアでは旧橘ホテル跡地の活用に関心をもたれている方もおられ、今後の進展に期待しています。
ここからは夢といいますか、イメージの話ですが、平成12年に島根県の出雲大社の発掘調査で巨大な柱が発見されて、高さ48メートルとも96メートルともいわれる伝説の古代神殿が、事実だったらしいということになってきました。こういうロマンあふれる話は、宮崎にもきっとあるだろうと思っています。そうしたものを掘り起こして、できれば目に見える形で再現することが、ひとつの夢ですね。

宮崎は、ランナーとしても素晴らしい環境です

趣味のジョギングについて、お聞かせください。

東国原:走ることは、ぼくの唯一の趣味でストレス解消法だったのですが、最近はその時間が自由にとれなくなってしまったので、もうなんともいえない状態です(笑)。大体、10キロから15キロ走りますので、ストレッチなどの体のメンテナンスまで入れると2時間はかかるのですが、その2時間が確保できなくなってしまいました。それでも週に1〜2回は、なんとかして走りたいと思っています。

ランナーの視点から見て、宮崎の環境はいかがでしょう。

東国原:最高ですよ。コースもきれいですし、空気もいいし。一ツ葉周辺と日南海岸が一番のお気に入りなのですが、特に晴天の日の国道220号(日南海岸マリンロード)は素晴らしいですね。
私は青島から日南市へ向かうあの道を、マラソンで走ることが夢なんです。あの海岸線は、別府大分マラソンコースと比べても壮大で美しいでしょう。青島から日南へまっすぐ抜けてもいいですし、サンメッセ日南のモアイ像で折り返すなんて、いいじゃないですか(笑)。

最後に、県民の皆さんに向けてメッセージを。

東国原:宮崎をどげんかせんといかん、という一人ひとりのお気持ちに支えられて、毎日仕事をさせていただいています。私もがんばっていきますので、県民の皆さんもそれぞれのお立場で、高い志をもって宮崎をよくしていきましょう。県民総力戦で、宮崎はどんどんよくなっていきます。これからもよろしくお願いいたします。

本日は、ありがとうございました。


ひがしこくばる ひでお
1957年9月16日、宮崎県都城市生まれ。都城泉ヶ丘高校を経て、専修大学を卒業後、芸能界で活躍。2000年4月、地方自治を学ぶために早稲田大学第二文学部に入学、2004年3月卒業。2004年4月に早稲田大学政治経済学部に入学。06年3月、同大退学。07年1月に宮崎県知事選に当選。

関連サイト:県ホームページ/知事の部屋・元気じゃひか?東国原です
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/chiji/