掲載開始日:2021年4月2日更新日:2021年4月2日

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第2章届出書等の記入

1.届出の定義

(1)届出

届出は、行政手続法上、当該届出が、法第10条第1項及び省令に定める届出の形式上の要件並びに施行規則に定める分別解体等の方法に適合している場合は、法第10条第1項及び政令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に届出書が到達したときに届出をすべき手続きの義務が履行されたものとなる。

(2)届出の無効

提出された届出書が、届出の形式上の要件を満たしていない場合、届出として成立しない。この場合、提出された届出書は単なる資料にすぎないこととなり、受理はできない。
なお、形式上の要件とは、届出書の様式上で必要な記載事項が適切にすべて記載されるとともに必要な添付図書がすべて添付されていることをいう。

(3)変更届出

変更届出は、対象建設工事の着手前に限って届出事項に変更がある場合に行なう。
対象建設工事の着手後に届出事項を変更する場合については変更届出を行なう必要はないが、法第9条第1項に定める分別解体等の実施義務を遵守するとともに、施行規則第2条に定める分別解体等に関する基準に従い適正な分別解体等を行なう必要がある。
なお、工事の規模を変更した場合、受注者が変わった場合などの工事の前提条件が変わった場合については、変更届出を行なうことが必要である。

(4)工事途中における届出

対象建設工事でない工事が工事変更等により対象建設工事となった場合は、速やかに届出を行なう必要がある。

(5)届出がなく対象建設工事が施工された場合

届出がなく対象建設工事が施工された場合は、法第51条に基づき20万円以下の罰金に処せられることとなっている。

2.届出書等の提出

(1)提出の窓口

届出書及び変更届出書(以下「届出書等」という。)を提出する窓口は、当該対象建設工事が施工される区域を所管する県土木事務所又は特定行政庁(宮崎市、都城市、延岡市、日向市)とする。

(2)複数の行政庁の区域にまたがる場合の取扱い

当該対象建設工事の施工範囲が複数の行政庁の区域にまたがる場合は、その区域を含む複数の届出書受理行政庁のすべてに対し届出及び変更届出(以下「届出等」という。)を行なうものとする。

(3)届出書等の提出日等

届出書の受理日は、平成14年5月30日以降の、土曜、日曜、国民の祝日・休日、年末年始を除く平日とする。
平成14年5月29日以前に契約又は着手した工事については、法の附則第2条の規定により、対象建設工事とはならない。
なお、請負契約による場合及び自主施工による場合ともに、平成14年5月30日に届出を行なった場合は、届出から7日間は工事に着手できないため、平成14年6月6日以降に工事の着手が可能となる。

  • A届出書等の提出時間
    届出書等の提出時間は、届出書受理行政庁が定める業務時間内とする。
  • B届出等日
    法第10条第1項に基づき、工事に着手する日の7日前までに届出等をすること。この7日間には、土曜、日曜、国民の祝日・休日、年末年始を含むものとする。

(4)届出者等

届出等は、発注者本人又は自主施工者本人が、届出書受理行政庁に出向き受理者に対し届出書等を提出することを原則とする。
但し、発注者本人の代理として届出等を行なう者(以下「代理者」という。)又は、発注者本人に代行して届出書等を提出する者(以下「代行者」という。)が届出書等の提出を行なっても差し支えない。

  1. 代理者及び代行者の要件
    • 建築士は業務として代理者又は代行者となることができる。
    • 行政書士は業務として代行者となることができる。但し、平成14年7月1日以降は業務として代理者にもなることができる。
    • 建築士及び行政書士以外の者は、業務として代理者又は代行者となることができない。
      但し、無償で代理者又は代行者となることができる。
  2. 発注者本人の届出等の場合
    発注者本人又は自主施工者本人が届け出る場合は、本人であることを証明する書面等の提示は必要ない。
  3. 代理者の届出等の場合
    代理者が届け出る場合は、委任状の提出が必要である。委任状の様式は第3章に示す様式を標準とする。
    なお、委任状には、発注者の署名・押印をすること。
  4. 代行者の提出の場合
    代行者が届出書等を提出する場合は、委任状の提出は必要ない。
  5. 法人の場合
    発注者又は自主施工者が法人の場合、代表者本人でなく社員が代理で届け出る場合は、委任状の提出が必要である。

3.届出書等の様式

(1)届出書の様式等

  1. 届出書の様式
    届出書の様式は、別記様式第1号による届出書の様式を使用すること。
  2. 別表(分別解体等の計画等)
    届出書中に示すとおり、届出書には別記様式第1号による別表が添付されていること。また、別表は以下の1~3のうち、工事の種類により該当するものを添付すること。
    • a)建築物に係る解体工事については別表1
    • b)建築物に係る新築工事等については別表2
    • c)建築物以外のものに係る解体工事又は新築工事等については別表3
  3. 添付図書(工程の概要を示す別紙)
    届出書中に示すとおり、届出書に工程の概要を記載することができないときは、別紙(工程表)を添付するものとする。
    工程表の様式は第4章に示す様式を標準とする。
  4. 添付図書(設計図又は写真)
    届出書には建築物等の設計図又は現状を示す明瞭な写真を添付すること。
    • a)設計図の場合は建築物等の性状に応じた必要な図面(立面図等)を添付するものとし、サイズは原則としてA4とするが、A4以外のサイズの場合はA4の大きさに折りたたむものする。
    • b)写真の場合は外観写真を1面以上A4サイズの台紙に貼付するものとし、写真のサイズはサービスサイズ、キャビネ版、パノラマ版等とする
      なお、写真はカラーとし、インスタント写真、デジタルカメラで撮影した写真(プリントアウトしたものに限る)であっても差し支えない
  5. 添付図書(案内図)
    案内図の添付は、住宅地図の当該対象建設工事を含む地域の部分を複写したもの等に、当該対象建設工事を施工する場所を朱色で着色して明示したものとし、サイズはA4とする。

(2)変更届出書の様式等

  1. 変更届出書の様式
    変更届出書の様式は、別記様式第2号による変更届出書の様式を使用すること。
  2. 別表(分別解体等の計画等)
    変更届出書中に示すとおり、変更届出書には別記様式第2号による別表を添付すること。
    また、別表は以下の1~3のうち、工事の種類により該当するものを添付すること。
    • a)建築物に係る解体工事については別表1
    • b)建築物に係る新築工事等については別表2
    • c)建築物以外のものに係る解体工事又は新築工事等については別表3
  3. 添付図書(工程の概要を示す別紙)
    変更届出書中に示すとおり、変更届出書に工程の概要を記載することができないときは、別紙(工程表)を添付するものとする。工程表の様式は第3章に示す様式を標準とする。
  4. 添付図書
    添付図書(設計図又は写真、案内図)は、届出書と同様に作成し添付すること。

(3)届出書等の綴り方

届出書等の綴り方は、

  1. 届出書(変更届出書)
  2. 別表(1~3のいずれか1枚)
  3. 案内図
  4. 設計図(立面図等)又は写真(外観写真)
  5. 工程表の順に綴り
    左側1箇所又は2箇所を固定すること。なお、両面複写であっても差し支えない。

    届出書(変更届出書)の綴り方

(4)届出書の提出部数

届出書等の提出部数は1部とする。

4.届出書等の記載事項

(1)届出書の記載事項

  1. 年月日
    年月日を記入すること。また、月日は届出の当日であること。
    例)平成14年5月30日
  2. 届出書のあて先(知事又は市長)
    届出書のあて先を記入すること。
    例)宮崎県知事
    宮崎市長
  3. 発注者又は自主施工者の氏名・住所
    • a)発注者又は自主施工者の氏名の欄は、個人の場合は氏名、法人の場合は商号、名称又は代表者の氏名を記入し、カタカナで振り仮名を付けること。
      また、発注者又は自主施工者が外国人である場合は、その氏名はカタカナで記入すること。
      注意:令和3年1月1日から押印が不要となりました。
    • b)住所の欄には、個人の場合は本人の住所(工事中に転居する場合は、転居先の住所を併記すること)。法人の場合は主たる営業所(本社、本店など)の所在地を記入すること。(登記上と事実上の所在地が異なる場合は、事実上の所在地を記入すること)。
    • c)郵便番号の欄には、個人の場合は本人の住所の郵便番号(工事中に転居する場合は、転居先の住所の郵便番号を併記すること)。法人の場合は主たる営業所(本社、本店など)の所在地の郵便番号を記入すること。(登記上と事実上の所在地が異なる場合は、事実上の所在地の郵便番号を記入すること。)
    • d)電話番号の欄には、個人の場合は本人の所有する電話の番号(工事中に転居する場合は、転居先に連絡可能な電話の番号を併記すること)、法人の場合は主たる営業所(本社、本店など)に置かれている電話の番号を記入すること。
  4. 工事の概要の欄
    • a)工事の名称を記入すること。
      例)○○邸解体工事○○駐車場新設工事
    • b)工事の場所を記入すること。
      また、県名、市町村名、郡名、町名、大字・字名、地番まで記入すること。但し、番地はすべてでなく工事場所を代表するものでよい。なお、当該対象建設工事が複数の行政庁の区域にまたがる場合は複数の行政庁の工事場所の代表番地等を記入すること。
    • c)工事の種類は、該当する工事のチェックボックスにチェックマークを付けること。
      例)□建築物に係る解体工事
      □建築物に係る新築又は増築の工事
      □建築物に係る新築工事等であって新築又は増築の工事に該当しないもの
      □建築物以外のものに係る解体工事又は新築工事等
    • d)工事の規模は、該当するする工事の記入欄に、用途、階数、工事対象床面積又は請負代金の額を記入すること。
      請負代金の額には消費税及び地方消費税の額を含む。
    • e)請負・自主施工の別は、該当するどちらかの方法のチェックボックスにチェックマークを付けること。
      例)□請負□自主施工
  5. 元請業者の欄
    請負契約により施工する場合の記載は以下による。
    なお、請負契約によらないで自ら施工する場合は記載不要である。
    • a)元請業者の欄は、個人の場合は氏名、法人の場合は商号又は名称及び代表者の氏名の記入をすること。(契約の権限が支社長などに委任されている場合は支社長名でもよい。)また、カタカナで振り仮名を付けること。
      なお、元請業者が外国人である場合は、その氏名はカタカナで記入すること。
    • b)住所の欄には、個人の場合は本人の住所、法人の場合は主たる営業所(本社、本店など)の所在地を記入すること。(登記上と事実上の所在地が異なる場合は、事実上の所在地を記入すること。)
      なお、現場事務所が設置される場合は、現場事務所の住所を併記すること。
    • c)郵便番号の欄には、個人の場合は本人の住所の郵便番号、法人の場合は主たる営業所(本社、本店など)の所在地の郵便番号を記入すること。(登記上と事実上の所在地が異なる場合は、事実上の所在地の郵便番号を記入すること。)
      なお、現場事務所が設置される場合は、現場事務所の郵便番号を併記すること。
    • d)電話番号の欄には、個人の場合は本人の番号、法人の場合は主たる営業所(本社、本店など)に置かれている電話の番号を記入すること。
      なお、現場事務所が設置される場合は、現場事務所に置かれている電話の番号を併記すること。
    • e)許可番号(登録番号)は、建設業又は解体工事業のいずれか該当する方の必要事項を記入すること。建設業の場合は、業種(土木工事業、建築工事業、とび・土工工事業の別)の記入、大臣又は知事のいずれかのチェックボックスへのチェックマークへの記入、建設業許可番号の記入、主任技術者(監理技術者)の氏名を記入すること。
      解体工事業の場合は、当該解体業者の登録をした行政庁、解体工事業の登録番号、技術管理者氏名を記入すること。
      なお、主任技術者(監理技術者)又は技術管理者が外国人の場合はカタカナで記入すること。
  6. 対象建設工事の元請業者から法第12条第1項の規定により説明を受けた年月日の欄
    元請業者から説明を受けた当日の年月日を記入すること。但し、請負契約によらないで自ら施工する場合は記載不要である。
  7. 分別解体等の計画等の欄
    別表1~3について記載すること。
  8. 工程の概要
    対象建設工事の着手年月日、完了年月日(分別解体等が完了する日)及び工種、工種ごとの施工順序、工種ごとの施工日数、全体工事日数等を記載すること。
    なお、届出書中にスペースの関係などから記載できない場合は、別紙によるものとし、別紙について工程の概要を記入する。
    工程の標準及び別紙の工程表の様式については、第4章に示す様式を標準とする。
  9. 受付番号
    受付番号は、届出書受理行政庁の受理者が記入する。

(2)変更届出書の記載内容

法第10条第2項の規定により、その届出に係る事項を変更しようとするときは、その届出に係る工事に着手する7日前までに届け出るものとする。

  1. 届出書の記載事項に係る変更事項
    以下の記載事項に変更が生じる場合は、変更届出書を提出するものとする。
    • 届出者の商号、名称又は氏名及び住所、法人にあっては代表者の氏名
    • 工事の規模
    • 請負契約によるか、自ら施工するかの別
    • 元請業者の商号、名称又は氏名及び住所、法人にあっては代表者の氏名
    • 建設業法の許可をした行政庁の名称及び許可番号(元請業者が建設工事業許可業者の場合)
    • 主任技術者又は監理技術者の氏名(同上)
    • 解体工事業の登録をした行政庁の名称及び登録番号(元請業者が解体業登録業者の場合)
    • 技術管理者の氏名(同上)
    • 元請業者から法第12条第1項の規定による説明を受けた年月日
  2. 別表1~3(分別解体等の計画等)の記載事項に係る変更事項
    以下の記載事項に変更が生じる場合は、変更届出書を提出するものとする。
    • 使用する特定建設資材の種類(新築・増築・維持・修繕・模様替工事)
    • 工事の種類(土木工事等)
    • 建築物に関する調査の結果
    • 工作物に関する調査の結果(土木工事等)
    • 工事着手前に実施する措置の内容
    • 工事着手の時期
    • 工程ごとの作業内容及び解体方法
    • 工事の工程の順序
    • 分別解体等の計画
    • 建築物等に用いられた建設資材の量の見込み(建築物に係る解体工事)
    • 工作物に用いられた建設資材の量の見込み(解体工事のみ(土木工事等))
    • 廃棄物発生見込量
    • 備考
    なお、別表1~3のみに変更が生じた場合であっても、変更届出書(様式第2号)の提出は必要である。

5別表(分別解体等の計画等)の記載事項

分別解体等の計画等の受理にあたっては、対象建設工事の種類により別表1、2又は3を添付する必要がある。

  • 建築物に係る解体工事…別表1
  • 建築物に係る新築工事等(新築・増築・修繕・模様替)…別表2
  • 建築物以外のものに係る解体工事または新築工事(土木工事等)…別表3

(1)建築物に係る解体工事(別表1)

  1. 建築物の構造
    解体する建築物の構造の種類によりチェックボックスにチェックマークを付けること。
    混構造の場合にはその構造全てをチェックすること。
  2. 建築物に関する調査の結果
    • a)建築物の状況
      建築物のおおよその建築年又は築年数等について記載すること。
      届出建物が複数棟の場合などには、その旨について記載すること。
      例)
      • 昭和38年築
      • 築40年、母屋及び納屋の2棟
      • およそ築50年、屋根に破損部分ありなど
    • b)周辺状況
      隣家の建物に近接している状況等により工事の施工に注意が必要な場合、その旨を記載すること。
      また、住宅地等の周辺環境について記載すること。例えば、病院、幼稚園、小学校等の近接している状況を記載する。
      例)
      • 解体敷地は○○団地内、今回建物は隣地境界線から1メートルと近接している。
      • 周辺は畑
      • 隣接地に病院あり
      • 水田、農道(幅員3メートル)あり、交通量少ないなど
    • c)作業場所の状況
      解体機械の設置場所、分別解体をする上での作業空地等の状況等について記載すること。
      広さは十分か、障がい物はないかなど、分別解体のために想定される作業場所の現状を具体的に記入すること。
      また、現状で作業場所がない場合にもその旨を記入すること。
      例)
      • 100平方メートル確保可能なため、支障なし
      • 工作機械の設置場所はあるが、分別解体スペースなしなど
    • d)搬出経路の状況
      廃棄物の発生する現場から、搬出を行なう道路までの搬出経路の状況について記入する。
      段差、樹木、工作物などの障がい物の有無、経路における舗装の有無、砂利敷き等の状況、搬出に利用する道路までの距離や道路の幅員、通学路該当の有無、交通規制の状況などを記入すること。
      例)
      • 搬出経路に立木あり、未舗装、道路まで約10メートル
      • およそ50センチメートルの段差あり、舗装なし、道路まで5メートル
      • 前面道路幅員4メートル、大型車両通行不可など
    • e)残存物品の有無
      解体する建築物の内部や敷地内における家電製品、タンス等の残存物品の有無について記載すること。
    • f)特定建設資材への付着物の有無
      解体する建築物の特定建設資材に、付着物があるか、その有無について記載すること。
    • g)他法令関係石綿(大気汚染防止法・安全衛生法石綿則)
      • 解体する建築物、特定建設資材への石綿付着の有無について記載すること。
    • h)他法令関係フロン(フロン排出抑制法)
      • フロン類が使われている業務用エアコンや冷凍冷蔵機器の有無について記載すること。
    • i)その他
      建築物解体時に有害物質の発生がある場合、種類、発生箇所等について記載すること。例)変電施設、PCB使用トランスなど
  3. 工事着手前に実施する措置の内容
    • a)作業場所の確保
      「作業場所の状況」で作業場所が十分に確保できない旨を記入する場合には、具体的な対策を記入すること。確保できている場合も作業場所について記入すること。
      また、着手と同時でなければ作業場所の確保が困難な場合は、その旨を記入すること。
      例)
      • 廃棄物を分別する空地が不足しているため、隣地を使用する
      • 立木の除去を行なう
      • 着手と同時に構造物の一部を除去し、作業場所を確保する
      • 敷地が狭いため道路を機械設置場所として使用するため道路使用許可を得るなど
    • b)搬出経路の確保
      「搬出経路の状況」で障がい物がある旨を記入した場合は、どのようにして搬出経路を確保するかを具体的に記入すること。
      問題なく搬出可能な場合には「支障なし」等と記入すること。
      また、搬出に利用する道路の幅員が狭い場合には、そのための対策を記入すること。
      例)
      • 搬出用車両を入れるため鉄板を敷地内に敷設
      • 搬出用道路が狭いため道路使用許可を得て通行止めを行い搬出する
      • 鉄板敷きを施工し、搬出経路を確保する
      • 前面道路の幅員が狭いので2トントラックにて搬出するなど
    • c)残存物品、特定建設資材への付着物、他法令関係
      「残存物品」、「特定建設資材への付着物」、「他法令関係」で、残存物品や付着物がある旨を記入した場合には、その措置等について記載すること。
      例)
      • 生活残存物品については発注者が工事前までに適正に処理するなど
      • 石綿作業主任者を選任済み
      • フロン類回収済み
    • d)その他
      近隣対策や必要な諸官公庁への届出の実施状況などについて記入すること。
      また、「その他」欄に有害物質が存在する旨を記入した場合はその対処について記入すること。
      例)
      • 自治会との協議済み
      • 周辺住民への周知
      • PCB使用機械の適正処理
  4. 工程ごとの作業内容及び解体方法について
    • a)建築設備・内装材等
      建築設備及び内装材等の取り外しの有無、分別解体等の方法についてそれぞれチェックボックスにチェックマークを付けること。この工程における分別解体等の方法は原則として手作業であることが省令に定められている。機械併用の場合には、その理由を記載すること。
      建築設備には、原則として軒樋、竪樋等は含まず、受水槽や室内の建築設備を対象とする。
      また、軒樋、竪樋等は外装材として取り扱う。
      なお、機械併用の理由として工期短縮のため等の理由は、法の趣旨からして問題がある。
    • b)屋根ふき材
      屋根ふき材の取り外しの有無、分別解体等の方法についてそれぞれチェックボックスにチェックマークを付けること。
      この工程における分別解体等の方法は、原則として手作業であることが省令に定められている。
      機械併用の場合にはその理由を記載すること。
      また、瓦等が存在しない場合、屋根ふき材の取り外しは「無」となる。
      機械併用の理由としては、
      • 1)屋根が腐敗している
      • 2)トタン屋根である
      • 3)急勾配により屋根に上ることでその作業に危険性が伴ってしまう場合等が考えられる。
        なお、機械併用の理由として工期短縮のため等の理由は、法の趣旨からして問題がある。
    • c)外装材・上部構造部
      外装材及び上部構造部分の取り壊しの有無、分別解体等の方法についてチェックボックスにチェックマークを付ける。
    • d)基礎・基礎ぐい
      基礎及び基礎杭の取り壊しの有無、分別解体等の方法についてチェックボックスにチェックマークを付ける。
    • e)その他
      その他の取り壊し工事の有無、分別解体等の方法についてそれぞれチェックボックスにチェックマークを付けること。
      その他の取り壊し工事がある場合には工程欄カッコ内に具体的な工程を記入すること。
  5. 工事工程の順序
    その他のチェックボックスにチェックマークを付けた場合は、その工程の順番及び理由を記載すること。その理由としては複数の工程を同時に行なう場合や一部の工程の工事がない場合が考えられる。
    内装材に木材が含まれる場合のチェックボックスにチェックマークを付けた場合は、内装材の取り外し工程における木材の分別に支障となる建設資材の事前の取り外しの可・不可についてチェックボックスにチェックマークを付ける。不可にチェックマークを付けた場合は、その理由を記載すること。
  6. 建築資材に用いられた建設資材の量の見込み
    建築物に用いられた建設資材について、特定建設資材だけではなく全ての資材について記入すること。
    なお、数量については四捨五入による整数表示で差し支えない。
  7. 廃棄物発生見込量
    発生する特定建設資材廃棄物の種類ごとに該当するチェックボックスにチェックマークを付け、発生量の見込みを記入すること。「発生が見込まれる部分」欄には、様式下欄の「(注)」に従い、チェックボックスにチェックマークを付けること。(コンクリート及び鉄から成る建設資材はコンクリート塊に含まれる。)
    また、数量については四捨五入による整数表示で差し支えない。

(2)建築物に係る新築工事等(新築・増築・修繕・模様替)(別表2)

  1. 使用する特定建設資材の種類
    工事に使用する特定建設資材の4種類についてチェックボックスにチェックマークを付けること。
    なお、発生する特定建設資材廃棄物ではなく、使用する特定建設資材が対象である。
  2. 建築物に関する調査の結果
    • a)建築物の状況
      新築の場合には空欄となる。
      増築・修繕・模様替等の場合には既存建築物の状況を記載する。(内容は解体工事の項を参照)
    • b)周辺状況、作業場所の状況、搬出経路の状況、特定建設資材への付着物の有無、他法令関係、その他は、建築物の解体工事(別表1)に同じ
  3. 工事着手前に実施する措置の内容
    建築物の解体工事(別表1)に同じ。
  4. 工程ごとの作業内容
    造成等の工事、基礎・基礎ぐいの工事、上部構造部分・外装の工事、屋根の工事、建築設備・内装等の工事、その他の工事の有無についてチェックする。
    但し、造成等の工事が対象建設工事に該当する場合は、別途届出が必要
  5. 廃棄物発生見込量
    発生する特定建設資材廃棄物の種類ごとに該当するチェックボックスにチェックマークを付け、発生量の見込みを記入すること。
    「発生が見込まれる部分又は使用する部分」欄には、様式下欄の「(注)」に従い、チェックボックスにチェックマークを付けること(コンクリート及び鉄から成る建設資材はコンクリート塊に含まれる。)
    また、数量については四捨五入による整数表示で差し支えない。
    • a)「新築・増築・修繕・模様替工事」の場合
      特定建設資材を使用する工作物の部分にチェックマークを付ける。
    • b)「修繕・模様替工事」の場合
      特定建設資材廃棄物の発生が見込まれる工作物の部分にチェックマークを付ける。
    • c)双方に該当する場合
      該当箇所の全てについてチェックマークを付ける。

(3)建築物以外のものに係る解体工事又は新築工事(土木工事等)(別表3)

  1. 工作物の構造
    解体工事の場合は、そのチェックボックスにチェックマークを付けること。鉄筋コンクリート造以外の場合には「その他」欄に当該工作物の構造について具体的に記載すること。
    なお、解体工事以外の新設工事の場合には記載の必要はない。
    例)
    • アスファルト造、木造など
  2. 工事の種類
    上欄、下欄にそれぞれのチェックボックスにチェックマークを付けること。
    その他欄のチェックボックスにチェックマークを付けた場合は、カッコ内に排水路設置、水門設置など具体的な工事の種類を記載すること。
  3. 使用する特定建設資材の種類
    新築・維持・修繕工事の場合は、使用する全ての特定建設資材のチェックボックスにチェックマークを付けること。
    なお、解体のみの場合は必要ない。
  4. 工作物に関する調査の結果
    • a)工作物の状況
      新築工事の場合は空欄となる。
      但し、維持修繕工事若しくは解体工事の場合は記載が必要。対象工作物のおおむねの築造経過年数などを記入すること。
      また、工作物が複数の場合はその旨について記載すること。
      例)
      • 築造されてから40年程度経過している
    • b)周辺状況
      工事現場の周囲の状況について具体的に記載すること。例えば、住宅地か、田畑か、河川敷か、搬出する前面道路の幅員、交通量の多少、周辺民家の状況、病院などに隣接していないかなど具体的にその状況を記入する。
      騒音・粉塵などの対策や安全確保の必要の有無の判断基準とする。
      特に、人家の密集地や病院の隣接地の場合は、騒音・粉塵対策について配慮が必要。
      例)
      • 騒音、粉塵対策について考慮を要する
      • 水田、農道(幅員3メートル)あり、交通量少ない
      • 市街地、前面道路(片側2車線、幅員約22メートル)、交通量多い
    • c)作業場所の状況
      工作機械の設置場所及び分別作業を行なうための作業場所等の状況について記載すること。
      広さは十分か、障がい物はないか、また、作業場所が敷地内にないなど具体的に記載すること。
      例)
      • 100平方メートル確保可能なため、支障なし
      • 工作機械の設置場所はあるが、分別解体スペースなしなど
    • d)搬出経路の状況
      廃棄物の発生する現場から、搬出を行なう道路までの搬出経路の状況について記載すること。
      段差、樹木、工作物などの障がい物の有無、経路における舗装の有無、砂利敷き等の状況、搬出に利用する道路までの距離や道路の幅員、通学路該当の有無などを記載すること。
      例)
      • 搬出経路に立木あり、未舗装、道路まで約10メートル
      • およそ50センチの段差あり、舗装なし、道路(幅員2メートル)まで5メートル
    • e)特定建設資材への付着物の有無
      新築工事の場合は記載は不要。維持修繕工事若しくは解体工事のみ、付着物がある場合には具体的に記載すること。
      付着物がない場合は「なし」と記入すること。
    • f)他法令関係
      • 新築工事の場合は記載は不要。維持修繕工事若しくは解体工事は、工作物、特定建設資材への石綿付着の有無について記載すること。
    • g)その他
      建築物解体時に有害物質の発生がある場合、種類、発生箇所等について記入すること。
  5. 工事着手前に実施する措置の内容
    • a)作業場所の確保
      「4c)作業場所の状況」で作業場所が十分に確保できない場合には、具体的な対策を記載すること。
      また、確保できている場合も作業場所について記載すること。
      また、着手と同時に作業場所の確保が困難な場合は、その旨を記載すること。
      例)
      • 立木の除去を行なう。
      • 着手と同時に構造物の一部を除去し、作業場所を確保する。
    • b)搬出経路の確保
      「4d)搬出経路の状況」で障がい物があると記載した場合には、どのような搬出経路になるのかをを具体的に記載すること。
      問題なく搬出が可能な場合には「支障なし」等と記載すること。
      また、搬出に利用する道路の幅員が狭い場合には、そのための対策を記入すること。
      例)
      • 搬出用車両を入れるため鉄板を敷地内に布設
      • 搬出用道路が狭いため道路使用許可を得て通行止めを行い搬出する
    • c)その他
      近隣対策や必要な諸官庁への届出の実施状況などについて記入すること。
      また、「4e)特定建設資材への付着物の有無」「4f)他法令関係」欄に付着物がある旨を記入した場合や、「4g)その他」欄に有害物質が存在する旨を記入した場合にはその対処について記載すること。
  6. 工程ごとの作業内容及び解体方法
    • a)仮設
      仮設工事の有無についてチェックボックスにチェックマークを付けること。
      仮設には、バリケードの設置や保安等など安全施設の設置までも含まれるが、仮設工事には、一般的には足場の設置、仮囲い、養生などがある。
    • b)土工
      土工工事の有無についてチェックボックスにチェックマークを付けること。
      土工は、路盤掘削、杭打ち、土砂等の掘削、盛上げ、締め固め等を行なう工事をいう。
    • c)基礎
      基礎工事の有無についてチェックボックスにチェックマークを付けること。
    • d)本体構造
      本体構造の工事の有無についてチェックボックスにチェックマークを付けること。
    • e)本体付属品
      本体付属品の工事の有無についてチェックボックスにチェックマークを付けること。本体付属品とは、柵、照明設備、標識などで、具体的には道路や橋梁に取り付けられた照明、擁壁に添加されたガードレール、防音壁、電信柱に取り付けられた信号機、案内板、有料駐車場に設置されたゲートなどである。
    • f)その他
      その他の工事がある場合には具体的に記載すること。
  7. 工事の工程の順序
    解体工事の場合のみ記載すること。「上の工程におけるe)→d)→c)の順序」欄にチェックマークを付けない場合には、「その他」欄にチェックマークを付け、カッコ内に具体的な順序の記載をすること。
    また、「その他の場合の理由」欄にその順序によるべき理由を記載すること。
    理由としては、複数の工程を同時に行なう場合や、一部の工程の工事がない場合等がある。
  8. 工作物に用いられた建設資材の量の見込み
    解体工事のみ記載すること。
    なお、特定建設資材だけでなく全ての資材について記載すること。
    数量については四捨五入による整数表示で差し支えない。
  9. 廃棄物発生見込量
    特定建設資材廃棄物の種類ごとの発生量の見込みを記載すること。
    「発生が見込まれる部分又は使用する部分」欄には、下欄の「(注)」に従い、チェックボックスにチェックマークを付けること。
    (コンクリート及び鉄から成る建設資材についてはコンクリート塊に含まれる。)
    数量については、四捨五入による整数表示で差し支えない。
    • a)「新築・維持・修繕工事」の場合
      特定建設資材を使用する工作物の部分にチェックマークを付ける。
    • b)「維持・修繕・解体工事」の場合
      特定建設資材廃棄物の発生が見込まれる工作物の部分にチェックマークを付ける。
    • c)双方に該当する場合
      該当箇所の全てにチェックマークを付ける。
  10. 備考欄
    備考として記入する事項があれば記入すること。

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