焼酎博物館みみつ

日向市美々津町中町3316
開館時間／11〜16時30分
（日曜、祝日のみ開館）
入館料／250円
問合せ／TEL.0982-58-1684

牧水との出会いで始まったコレクション

かつて「美々津千軒」といわれ、関西との交易で栄えた日向市美々津。その街並みの最も北側に『焼酎博物館みみつ』はある。天保年代に建てられた築１８０年になろうとする蔵を利用して、平成１４年にオープンした。館内には、館長の阿部孔章さんが集めた約２５０種類の焼酎が展示され、美々津の新しい名所になっている。もともと骨董好きだったという阿部さんが、この博物館を作るきっかけになったのは、若山牧水自筆の掛け軸を手に入れたことから。

「この際、牧水に関係するものを集めてみよう」と収集を始めたところ、東郷町の牧水酒造の焼酎が目にとまったが、蔵元はすでに廃業。そこで「酒屋さんの店頭には残っているかもしれない」と県内くまなく探し歩くうちに、興味は牧水だけでなく古い焼酎のコレクションに移っていったそうだ。

酒税の値上がりなどの時代の趨勢でなくなってしまった蔵も多いが、阿部さんが集めたものの中には昭和３０年代頃の焼酎もあり、今では貴重なコレクションとなっている。将来の夢は、博物館のオリジナルブランド焼酎を造って、ここで販売すること。阿部さんのこだわりの焼酎が、今から楽しみだ。照明器具や時計など調度品も阿部さんのコレクションで揃えた。