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掲載開始日:2021年3月18日更新日:2023年10月30日

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宮崎県農作物栽培慣行基準の考え方

1策定方針

  • 1)本基準は、「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」(平成4年10月1日食流第3889号、平成19年3月23日改正、)に基づき、本県における化学肥料又は化学合成農薬を使用した特別栽培農産物において、化学肥料及び化学合成農薬の節減割合の比較基準となる慣行レベル(本県での各地域の慣行的に行われている化学肥料及び化学合成農薬の使用状況、以下「慣行基準」という。)を示したものである。
  • 2)基準策定に当たっては、「宮崎県農作物栽培慣行基準策定要領」(平成15年6月定め)に基づき、作物及び作型毎に策定したものである。
  • 3)慣行基準は、「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」に基づく表示に限り、適用するものとする。
  • 4)慣行基準は、関係法令、施肥や防除に関する県基準や栽培状況等の動向に併せ、適宜改訂することとする。

2慣行基準

  • 1)作物名
    • 作物名は一般的な作物名とし、品種の限定がある場合は、作型及び備考欄に記載した。
  • 2)作型
    • 作型は各作物毎の一般的な作型とした。
  • 3)栽培期間
    • (1)1年生作物については、前作の作物が収穫された時点から当該農産物の収穫・調整までの期間とする。
    • (2)かんしょについては定植用の苗を採苗した時から収穫・調整までの期間とする。
    • (3)にらについては、前作の収穫終了から第1回収穫まで及び2回目収穫以降は収穫終了後の刈り揃えから次作の収穫終了までの期間とする。
    • (4)果樹については、年1回の果実の収穫時点(樹体・果実の生育及びその栽培管理が一巡する時点)から当該年の収穫・調整までの期間とする。
    • (5)茶等の1年間に数回、収穫機会のある作物については、前年の最終収穫後から当該年の最終収穫・調整までの期間とする。
  • 4)肥料関係
    • (1)化学肥料の窒素成分量は、栽培期間中の使用された化学肥料(肥料の形態は問わない)のうち、窒素成分の合計量を示す。
    • (2)窒素成分量は、肥料の保証成分で算出し、肥料の一部に化学肥料が含まれる場合は、当該肥料を有機(有機質肥料)と無機(化学肥料)に分け、化学肥料の保証成分で算出する。
    • (3)発酵汚泥肥料については、化学肥料とする。
  • 5)農薬関係
    • (1)化学合成農薬の使用回数は、栽培期間中に使用された農薬のうち、化学合成農薬の有効成分数の合計を示す。なお、購入種子や購入苗に用いられた化学合成農薬についても、使用回数に含む。
    • (2)自然物由来の農薬(天然物質から抽出され、製造段階で化学的な処理がされていないものに限る。)については、化学合成農薬には該当しない。

      宮崎県農作物栽培慣行基準における化学合成農薬に該当しない農薬成分一覧

      区分 有効成分名 商品名例
      殺虫・殺菌剤 硫黄 イオウフロアブル
      殺菌剤 カスガマイシン塩酸塩 カスミン液剤
      殺菌剤 ストレプトマイシン硫酸塩 アグリマイシン100
      殺菌剤 オキシテトラサイクリン アグリマイシン100
      殺菌剤 バリダシンa バリダシン液剤5
      殺菌剤 ポリオキシン複合体 ポリオキシンaL水溶剤
      殺虫剤 ミルベメクチン コロマイト乳剤
      殺虫剤 スピノサド スピノエース顆粒水和剤
      その他 炭酸カルシウム水和剤 クレフノン
      • 注意1)平成19年8月10日現在
      • 注意2)これらの農薬成分は特別栽培ガイドラインにおいて、節減対象農薬から除外される農薬(カウントしない農薬)とすることができる。
      • 注意3)有機農産物の日本農林規格(有機JAS規格)で使用が認められている農薬について、重複する農薬はこの表には記載していない。
  • (3)化学合成農薬と自然物由来農薬の混合剤については、化学合成農薬のみの有効成分数の合計とする。
  • (4)これまで有機農産物の日本農林規格(有機JAS規格)で使用が認められている農薬についても、化学的に合成された農薬は節減対象農薬としてカウントされてきたが、特別栽培ガイドラインの改正(平成19年3月)により、有機JAS規格で使用が認められている農薬については化学合成農薬であっても、全て節減対象農薬から除外される農薬(カウントしない農薬)とすることができる。
  • (5)特定防除資材、性フェロモン等誘引剤、天敵等生物農薬、展着剤については、化学合成農薬に該当しない。
  • (6)植物生育調節剤については、収穫物毎に使用する場合(例:ミニトマトにおけるトマトト-ンの処理)、農薬の使用回数はその農産物が収穫までに使用された農薬の有効成分数の回数とする。
  • (7)露地野菜のまきなおし等で、新たに畝を作り直した場合は、前作の収穫終了後からを栽培期間とするため、それに使用した化学合成農薬は当該農産物の使用回数に含める。
  • (8)野菜類の接ぎ木等で、台木と穂木の異なる農薬(有効成分が異なる)が使用された場合、両方の化学合成農薬を使用回数に含めるが、同じ農薬(有効成分が同一)が使用されている場合は、使用回数は1回とする。

(参考)

化学肥料の窒素成分量の算出方法

  • 化学肥料100%のもの・・・保証成分で算出する。
  • 肥料の一部に化学肥料が含まれるもの
    例)有機度が30%の肥料を使用する場合
    有機質肥料由来の窒素が30%、化学肥料由来窒素が70%と見なし、窒素の保証成分にその割合を掛けて窒素成分量を算出する。
    (保証成分)×70%=化学肥料の窒素成分量
  • 有機質100%のもの・・・化学肥料は0として算出する。

化学合成農薬の使用回数について

  • 農薬の有効成分が1成分のもの・・・1回散布したときの使用回数は1回
  • 農薬の有効成分が2成分のもの・・・1回散布したときの使用回数は2回

お問い合わせ

農政水産部農業普及技術課環境保全担当

〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号

ファクス:0985-26-7325

メールアドレス:nogyofukyugijutsu@pref.miyazaki.lg.jp