宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

 

Jajaバックナンバー

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980年の歴史を持つ田植え祭、人馬一体で泥しぶきをあげる。
御田(おんだ)祭

7月第1日曜 美郷町西郷区・田代神社
問い合わせ●美郷町 企画情報課 0982ー66ー3603

御田(おんだ)祭

神事美郷町西郷区の田代神社に伝わる、古式ゆかしい田植え祭りで980年の歴史を持つ。ハイライトは、御輿とともに田に入った牛や馬が、泥しぶきを上げて田を整える整地神事。この泥しぶきを浴びると無病息災の御利益があるといわれている。整地の後、田植えの神事が行われ、揃いのかすりに笠をかぶった早乙女(さおとめ)たちによる「お田植え」が華やかに行われる。

この祭りには、平安時代の歌謡「催馬楽(さいばら)」の歌詞も伝えられ、古来の稲作神事がしのばれる。祭り前日の土曜日には、前夜祭として歌謡祭や花火大会が行われる。


勇壮なだんじり喧嘩と盆踊りの輪
佐土原夏祭り

7月第2土・日曜 宮崎市佐土原町上田島・本町通り周辺
問い合わせ●宮崎市佐土原総合支所 産業振興課 0985ー73ー1114

佐土原夏祭り
赤組・青組に分かれた男たちが、気迫と誇りをこめてだんじりをぶつけあう。だんじりの重量は約1トン。激しいぶつかり合いの中でも、太鼓の音はやまない。

愛宕(あたご)神社の夏祭りに合わせて、毎年7月の2日間にかけて開かれる。見どころは、「だんじり喧嘩」。これは青組、紅組に分かれた若者たち30〜40人が重さ約1トンのだんじり(太鼓台)を担ぎ、ぶつけ合い、壊し合う勇壮なもの。祭り初日はだんじりを担いで町内を練り歩く「模擬戦」で幕を開け、翌夕方からが本戦となる。本戦では約100人が担ぐ「子どもだんじり」も登場し、太鼓を打ち鳴らして祭りを盛り上げる。

もう一つの恒例行事が、佐土原地区の初盆の供養に踊られる盆踊り歌「いろは口説き」の披露。いろは口説きは、地元の名刹(めいさつ)・大光寺で人々に慕われた古月禅師(こげつぜんじ)の教えを伝えるもので、歩行者天国となった本町通りにはこの唄や、同じく町の民謡「佐土原音頭」を踊る輪ができる。

 

牛越祭り

7月28日 えびの市西川北・菅原神社
問い合わせ●えびの市観光協会 0984ー35ー1111

牛越祭り

家畜の無病息災と豊作を願い、高さ50cm、長さ4メートルの丸太を牛に飛び越えさせる全国でも珍しい祭り。毎年7月28日に、えびの市・西川北地区の菅原神社境内で行われる。飾りをつけた牛が手綱を引かれ、飛び越すたびに、観客から拍手が起こる。「うしごえ」には春の農耕で疲れた牛たちを静養させる「牛の肥育=牛肥え」の意味もあるとされ、人々が農牛馬を大切にしてきた心がうかがえる。

宮崎一村一祭